どんどこどん!和太鼓どん

和太鼓 イラスト に対する画像結果

先生「今日は、和太鼓を演奏します。ここに、和太鼓を準備しました。」
   ピアノの後ろから、和太鼓を出してくる。


児童「うおおおぅ・・・」「おっきいー!」
先生「大きいねぇ~。どんな音か聞いてみたいねぇ~。


   では、『どん』と鳴らすよ。聞いください。」
和太鼓「どぉぉんーーー。」
児童「わぁー!!」「響く!」「心臓にきた!」

 

先生「よく響く、いい音だね。もう一回、鳴らすよ。

        響きが残るから、最後の音までよーく聞いてください。」


和太鼓「どぉぉんーーー。」


児童 話をしないで、静かに最後の響きまで聞く。

 


先生「みんなの聞き方、いいねぇ。最後の最後の響きまで聞いていました。
   この素敵な音は、三つの材料で作ります。


   一つ目、この皮は、牛の皮です。牛の大きな体から取った皮です。牛の命をいただきました。


   二つ目、この胴は、ケヤキの木です。よーく見て!この胴は継ぎ目がないよ。
   ということは・・・」


児童「一本のケヤキで出来ている。」「ケヤキの木をくりぬいて中を空洞にした。」


先生「その通り!何十年もかけて大きくなったケヤキの木を切って、

         3年、4年、5年ねかせて乾燥させて、くりぬいたんだね。


   三つめ、このバチは樫の木です。もう少しやわらかい朴の木もあります。


   牛の皮、ケヤキの木、樫の木、この三つで、耳にも体にも心にも響く音が出るんだね。


   もう一回、聞こう!」
和太鼓「どぉぉんーーー。」


児童「鳴らしてみたい!」「やらせてください。」

 

先生「はい、オッケイ! 分かったよ、みんなもやったみよう。


   バチの持ち方は、こうやって、親指と人差し指でしっかり持って、他の指は添える感じで。


   バチがすっぽ抜けないように、危ないから、しっかり持ってください。」

 

*絵・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の授業 音楽之友社より

 

 

先生「構え方は、こうやって足を開いて、腰を落とします。」

 

*絵・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の授業 音楽之友社より

 

 

先生「今日のリズムは『どんどこどん・』。バチは一本。


   右手を出して!『どんどこどん・』もう一回『どんどこどん・』


   一人目が『どんどこどん』と演奏したら、すぐに、

          二番目の人が『どんどこどん』と演奏していきます。


   では、○さんから、△くん、□さん、・・・・の順に並んで。

          終わったら、席に着いて友達の太鼓の音を聞いてください。」


   並んだ人数分のバチを一人一人に渡す。演奏が終わったら、教師がバチを受け取る。

 

先生「どんどこどん、交替、どんどこどん、交替、どんどこどん、交替・・・」


   四拍子の流れを作りながら、先生の口唱歌で演奏を進める。


   慣れてきたら、
  「どんどこどん、それ! どんどこどん、それ!・・・」


   全員の一小節のリズムをつながって、一曲になるように、四拍子の流れを崩さないように、次々、
   演奏していくように声をかける。


児童 全員が和太鼓の演奏をする。

 

先生「どんどこどんが見事につながったね。バチがすっぽ抜けることがなく、しっかり持てました。
   次は、もう少し長いリズムを打ってみよう。太鼓も 四つ出します。」


児童「やったー!」

 

 

 

 一回目の授業は、和太鼓の音を楽しみ、次々にリズムをつなげていく感覚を持つのがねらいです。

 細かいことは、ちょっと置いておいて、「楽しむ」「つなげる」をクラスみんなでやることが、この後の授業を展開していくときに、大事になります。

 

 聴覚過敏の児童がいる場合、和太鼓の音を出す前に、太鼓から離れた場所で聞くことができると ひと声かけておきます。
 太鼓から一番遠い、教室の隅がいいかもしれません。

 和太鼓の学習が進んでいくと、聴覚過敏の児童も音に慣れてきて、演奏に参加できることが多いです。

 大きな音が、かなりの時間、ずっと鳴っているのは、聴覚過敏ではない児童も、耳が疲れてしまうので、演奏時間を短くするなどの配慮も必要になることがあります。