どんどこどん!龍神太鼓どん

和太鼓 イラスト に対する画像結果

先生「今日は、『龍神太鼓』の一部を 和太鼓で演奏します。」


   黒板に「龍神太鼓」と書く。


先生「『龍神』は、雨や水をつかさどるといわれる、龍の形をした神様です。

 

   農業をする人が、雨が降ってほしいと祈りながら、演奏したものです。


   このリズムを覚えよう。」


   黒板に、リズムをはる。

先生「どん どん どん どん ど どんが どん それ!
   みんなも一緒に言ってみよう。」


児童「どん どん どん どん ど どんが どん それ!」

 

先生「これを和太鼓で演奏してみます。聞こう。」


和太鼓「どん どん どん どん ど どんが どん 」


先生「右手、左手の動きも見よう。」

和太鼓「どん どん どん どん ど どんが どん両手

 

先生「みんなも両手を出して。右手から。最後は両手で。いくよー!ソーレー!」

和太鼓「どん どん どん どん ど どんが どん両手

 

*何回も両手を動かして、エア和太鼓で覚える。

 

先生「このリズム、覚えたね。


   では、和太鼓でやってみよう。前回、和太鼓の演奏で気をつけたことは・・・?」


児童「しっかりバチを持つ。」「腰を落とす。」「足を開く。」


先生「よく覚えていたね。」前回、掲示したものを黒板にはる。

 

 

*イラスト・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の授業 音楽之友社より

 

先生「今日は、全員が和太鼓のところにきて、繰り返し演奏します。


   やり方を説明するよ。〇列の人、前にきてください。」

 

*バチの受け渡し、演奏が終わった時の動き、バチを渡したあとの動きなど説明する。


  見本のために出てきてもらった児童を動かして、演奏の流れを理解させる。


  (バチが全員分ないので、バチ渡しが必要です。)

 

先生「〇列の人、ありがとう。では、机といすを後ろにつけて、前を広くします。」


   黒板に、和太鼓の位置と列の番号を書き、机といすを動かした後の立つ位置が分かるようにする。

  列の一番目、二番目の児童に、バチを渡す。


  教師は地打ちする締太鼓を準備する。


  地打ちは、「どんどこどんどこ、どんどこどんどこ・・・・」繰り返す。


先生「準備はいいかなぁ。演奏していない人は、どんどんどんどんどどんがどんって言ってね。


   いくよー!!ソーレー!」


和太鼓「どん どん どん どん ど どんが どん両手

 

児童 次々、演奏者が変わり、同じ速さで同じリズムを繰り返す。


先生 多少、リズムのずれや、演奏後の動きがぎこちなくても、続けることが可能な限り、続けていく。


児童 演奏を続ける。

 

先生「はい、止めます!座って。
   すごいねぇ、みんな。初めてなのに、つなげることができたね。


   △列のみなさん、演奏が終わったら、パッと左に動こうね。


   こうやって、パッと。(太鼓の前で、素早い動きを見せる。)

 

   もう一回、やってみよう。今度は、最後のどんは両手で、頭の上から振り下ろそう。」

 

*イラスト・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の授業 音楽之友社より

 

児童 今日のリズムを繰り返し、演奏する。


先生 上から振りおろすのが、上手にできている児童には、

   「うまい!」「いいね」「よし!」など、短い言葉で、評価する。(地打ちしながら。)


   演奏の流れがうまく出来てきたら、だんだん、地打ちのテンポを上げていく。


   ほぼ全員、地打ちのリズムに合わせて、打つことが出来ます。

   いけるところまで、テンポを上げてみる。

 

 

 テンポを上げていくと、不思議なことに、演奏の前後、子どもたちのからだが、リズムにのって動いてきます。自分以外の人の演奏も楽しんでいるようです。

 

 クラス全体が、一つのリズムに陶酔?するために、先生の地打ちは欠かせません。

 

 さらに、リズムの終わりの「それ!」の声のトーンが、子どもたちと先生と、

盛り上げモードに入ると楽しさが倍増します。

 


子ども 太鼓 イラスト に対する画像結果

先生「どんどんどんどん、どどんがどん。どうぞ!」
児童「どんどんどんどん、どどんがどん。」


先生「それ!」両手を前に出して、太鼓をたたくマネをする。(エア太鼓)
児童「どんどんどんどん、どどんがどん。」先生をマネてエア太鼓。


先生「それ!」
児童「どんどんどんどん、どどんがどん。」先生をマネてエア太鼓。

 

先生「前の授業で演奏したリズムだね。今日も『龍神太鼓』を練習します。


   きょうは、今の基本のリズムと、もう一つ新しいリズムを演奏します。」


   黒板にリズムをはる。


先生「もう一つのリズムは・・・」


先生「どどかかどどかか、どどんがどん。

 

  『かか』は、枠打ちです。こうやって太鼓の縁を軽く叩きます。」

 

   やってみせる。


先生「どどかかどどかか、どどんがどん。どうぞ!」
児童「どどかかどどかか、どどんがどん。」


先生「それ!」

 

   両手を前に出して、太鼓を叩くマネをする。『かか』のところは、手の位置を変える。


児童「どどかかどどかか、どどんがどん。」先生をマネてエア太鼓。


先生「それ!」
児童「どどかかどどかか、どどんがどん。」先生をマネてエア太鼓。

 

先生「では、太鼓を四つ準備します。」

先生「1,2列はこの太鼓、3,4列は・・・」

 

   演奏する場所を指定する。


  「今日は、①基本のリズム、②新しいリズム、③二つのリズムを合わせる、の順番で演奏します。」


  「構え!そーれー!」先生は、地打ち「どんどこどんどこ」を繰り返す。


太鼓「どんどんどんどん、どどんがどんそれ!」一人、二、三回演奏する。


先生「やめ!」バチをカンカンカンと鳴らす。


  「新しいリズム、そーれー!」


太鼓「どどかかどどかか、どどんがどん。」一人、三、四回演奏する。


先生 途中、バチの持ち方、バチさばき、足や腰の位置、演奏後の動きなど、その都度指導する。


*イラスト・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の指導 音楽之友社

 

 

先生「では、二つのリズムを合わせるよ。ちょっと長くなるね。

 

   演奏していない人は、太鼓の言葉で応援してください。


   構え!そーれー!」


太鼓「どんどんどんどん、どどんがどんそれ!どどかかどどかか、どどんがどんそれ!。」

 

   数回、繰り返す。

 

先生「バチの動きが、美しくなってきたね。四つの音がそろってきました。

 

   この二つのリズムの最後、『どどんがどん』の音が雷の音のように、

   広く、深く響き渡るように演奏してみよう。

 

   まず、バチを上から、素早く振りおろしてみよう。自分でも、いろいろ工夫してみて。」

*イラスト・・・音楽指導ハンドブック(24)日本の音楽の指導 音楽之友社

  
  
  「構え!そーれー!」地打ちのテンポをおとして、ゆっくり演奏する。


太鼓「どどんがどん!!」

 

   一つ一つの動きを確かめながら、自分の出した音を聞きながら演奏する。


先生 バチさばきの美しい児童、音の響きがいい児童を取り上げる。


  「最後に一人一回ずつ、演奏して終わります。」

 

 先生の地打ちは、締太鼓で演奏しますが、カウベルもなかなかいいです。


太鼓の音に、カウベルの音が沈まないで、はっきり聞こえてきます。

 

 先生の地打ちが児童の太鼓の伴奏になります。けれども、新しいリズムが少し乱れるときは、

地打ちを止めて、児童のリズムをカウベルで打つと正しいリズムに導かれていきます。


 また、カウベルは持ち歩きながら、動き回れるので、指導の言葉をかけたい児童のところに、

演奏を止めることなく行くことができます。


 カウベルのときは、短い言葉、

「いい音!」「響いてる!」「腰、いいね!」「パッと変わる!」「思い切り!」など、

必要に応じて、児童のすぐそばで言えます。

 

 この授業で部分的に取り上げた「どどんがどん!」は、雷のような音にしたいなぁと思います。

龍神太鼓が雨乞いの太鼓と言われ、天空の神と地上の農民の願いをつなぐのが雷と考えたからです。

 

 神棚に飾られる紙垂(しで)は、雷の稲妻を表していると言われています。雷は神様とつながりますね。

また、太鼓などの大きな音は、邪気を払うと言われています。

 

 


 雷といえば、楽しい思い出があります。

 

 河口湖のホテルに泊まり、夕食を食べているとき、雷が鳴り始めました。空気を揺るがすような大きな雷がなった後、パッと電気が消えました。


 その瞬間、隣の年配のグループから拍手が沸き起こりました。「えっ!?何で?」と一瞬思いました。

そして、その方々の表情を見て分かりました。雷を、停電を楽しんでいるんです。

 

 普通だったら、雷が落ちたことからの停電は、避けたいことで嫌なことですが、こんな状況もおもしろがって楽しんじゃう❤姿は驚きでした。


 いつも、家庭でも仕事でも授業でも、うまく流れること、いつも通りにできることが一番大切なことで、そうならなっかたら、イライラしたり、怒ったり、誰かを責めたり、「不愉快だ」の空気をまき散らす毎日でした。

 

 停電の後、自家発電でまかなえる最低限の薄暗さとロウソクの灯りのもと、夕食をとりました。その間、河口湖が一望できるレストランの窓から、稲妻の光のショーを楽しみました。

 


子ども 太鼓 イラスト に対する画像結果

先生「今まで練習してきたリズムを順番に演奏しよう!
   まず最初に、口唱歌で。


   どんどんどんどん どどんがどん!」


先生「どどかかどどかか どどんがどん!」


先生「どどどど、どどどど どどんがどん!」


先生「どこどこどんどん、どこどこどんどん どどんがどん!」



先生「どんどんかかかっ どどんがどん!」


先生「どんかかかっ それ! どどんがどん!」


児童 既習のリズムを順番に演奏する。

 

先生「みんなしっかり、良い音で打てるようになったね。


   今日は、グループに分かれて、太鼓のリズムを創作します。
   グループで一つのリズムを打ちます。


   ①グループの5人または6人で、リズムを作ります。創作メモに書き込みます。
   ②リズムを作ったら、後ろに置いてあるタイヤで練習します。
   ③タイヤで練習してできるようになったら、前に来て先生に聞かせてください。
   
   リズム作りは、この前学習したカードを使って作るか、言葉を使ってリズムを作るか考えて
   ください。


   長さは、『どんどこどんどこ』の地打ちが4回分。16拍です。


   では、グループに分かれて話しあう前に、自分でリズムを考えてみよう。


   リズムカードを出してもいいです。リズムカードだと、8枚分の長さです。


   言葉のヒントは、ワークシートに書いてあります。」

*学習したリズムカード

 

*ワークシート

 


先生「たとえば、『あめ!!ふれ!!しとしとと。』という言葉は、

 

  『どどウンどどウンどこどこどん!』というリズムになるね。」


児童 リズムを創作する。

 

 個人でリズムを考えた後、グループに分かれて相談、練習をする。

 

 全グループのリズムが創作できたら、龍神太鼓のまとめに入る。

 

 

 


 龍神太鼓まとめ・・・・グループの人数5,6人ごとに発表する。使用する太鼓は2台。

 

  ☆先生の地打ち

 

①既習のリズムを三つ、順番に演奏する。(2台の太鼓で、一人ずつ演奏する)

 

  ☆先生の地打ち

 

②グループの創作(2台の太鼓に2、3人ずつ一緒に演奏する)

 

  ☆先生の地打ち

 

④基本のリズム「どんどんどんどんどどんがどん!」を3人(または2人)一緒に、

 

 1台の太鼓で演奏する。


⑥基本のリズムをだんだん速度を上げて演奏する。

⑦これ以上打てないくらい速くなったら、乱打(出来るだけ速く連打)する。

 

「どこどこどこどこ・・・・・」

 

⑧最後にゆっくりしっかり基本のリズムを演奏する。

 まとめの演奏のとき、リズムの速さや流れを先生の地打ちでコントロールする。

 

 ワークシートを見ながらや、黒板に掲示されたリズムを見ながらでは、まとめの演奏ができません。


毎回の授業で、既習のリズムや基本のリズムは繰り返し演奏しているので、すぐに暗譜できます。

 

 難しいのは、創作の部分です。リズムカードを使って作ることもオッケイと言いましたが、言葉からリズムを作る方が、暗譜しやすいようでした。

 

 最後の部分は、児童が大好きな連打の「どこどこ・・・」


 細かく、素早く連打し、音量は下げさせます。

 

この連打が続いた後、先生が「そーれっ!!」と叫び、

 

決めの基本リズムの「どんどんどんどんどどんがどん!」の演奏になります。

 

 ここまで太鼓の練習を続けると、児童のバチさばきが美しくなります。


また、児童の演奏しているときのスッと凛々しい感じ、演奏後の力みなぎる感じが素敵です。