初めてのドラム

バスドラム ミュート 写真 に対する画像結果

先生「今日は、全員がドラムを演奏します。」
児童「えー!」「やったー!」


先生「初めてのドラム演奏なので、1本のバチで演奏します。」


ドラム「ちちち、ぱん、たん、どん。」今回使う四つの音を聞かせる。


先生「何種類の音がした?」
児童「四種類!」


先生「そうだね、四つ。ハイハットシンバルが『ちちち』、タムが『ぱん、たん、どん』で四つ。」

   

   黒板にリズムをはる。

先生「このリズムをまず、音で聞いて覚えてね。」

   ドラム演奏は、通常、座って行うが、

   今回は、次々に奏者を変えて演奏するので

   立って演奏する。


ドラム「ちちちちぱぱたど、ちちちちぱぱたど」


先生「では、窓側の二列、ドラムの周りに来て。」


児童 ドラムの演奏を近くで見る。演奏の仕方を見て聞いて確認する。他の列の児童も同様に・・・

 

   ドラムには、「ち」「ぱん」「たん」「どん」の表示が付いている。

(今回は、小太鼓を使わず、次回から、二拍目、四拍目にタンブリンの音を入れる。

 

 

先生「では、エアドラムでやってみるよ。リズムの言葉を言いながら。いくよ!


   ちちちちぱぱたど、ちちちちぱぱたど、ちちちちぱぱたど・・・」


児童 空中で、右手でバチを持った感じで、左から右へバチを動かす。


先生「さぁ、みんなで、ドラムまわしをするよ。


   やり方を見せるから、マネしてね。」


 児童5人をドラムの周りに呼ぶ。5人が1本ずつ、バチを持つ。

 

一人が「ちちちちぱぱたど」と演奏したら、間をあけないで二人目が「ちちちちぱぱたど」と演奏する。

以下、同じ。

 

 演奏が終わった人は、バチをまだ持っていない6人目、7人目と順に、席に座っている児童に渡し、

席に着く。


 5人ずつでは忙しい場合は、10人くらい並んでいても・・・または、全員並んでいても・・・


 児童の席からドラムまでの距離やドラム周りの状況によって考慮する。


 前の児童が終わったら、次の児童はサッとハイハットシンバルのところに立つよう指導する。

(間をあけない工夫)

先生「では、1番から5番まで順番に並んで。(教室の机に番号が書いてある)」
   最初の5人がバチを持つ。


先生 ピアノでエイトビートのリズムを刻む。「そーれー!」


児童 「ちちちちぱぱたど」を演奏する。次々に間をあけずに演奏する。


先生 リズムがずれて戻らないときは、一度止めて、スタートさせる。

 

   または、見ている児童、待っている児童にリズム「ちちちちぱぱたど」を歌うよう指示する。


児童 全員演奏し、席に着く。(最後の5人の児童がバチを入れる箱をドラム近くに置いておく)

 

先生「初めてのドラムは、どうだった?」
児童「できた!」「かんたーん」「ちょっと間違えちゃった・・・」
先生「もう一回やってみよう。」
児童「やったー!」

 

 二回目は、一回目より格段に上手になっています。自分のリズムを正しく演奏でき、

バチの受け渡しもスムーズになり、ピアノ伴奏のエイトビートの音も耳に入るようになります。


 二回目が終わった後、最上級の褒め言葉をかけることが多いです。

 

 この学習では、ドラムに親しむことの他に、八分音符のリズムを正確に刻めるようになります。

 

また、リズムの流れを感じていないとドラムをまわしていけません。クラス全体が、八分音符の

エイトビートの流れを耳で目で体で感じることができるようになります。こういう経験をしていると、

合奏のとき拍の流れを感じて合わせることが容易になります。

 

 全体の流れを止めてしまう児童がいるときは、補助できる他の児童をそばに置いたり、

教師がピアノを弾きながら、入るタイミングを指示したりします。

次の授業

先生「前回、ドラムまわし(短いフレーズをドラムで途切れないようクラス全員で演奏する)、

   上手にできたね。今日は、大太鼓、タンバリン、ドラム、リコーダーで合奏にします。」


児童「やったー!」「「どの楽器にしようかな・・・」


先生「最初は、手拍子!」
   リズム譜を黒板にはる。

児童 タンバリンのパートを手拍子する。


先生「4回、繰り返したら、音を止めよう。」
児童 4回、数えて手拍子する。


先生「大太鼓のパートを、足踏み!」


児童 大太鼓パートを足踏みする。


先生「両方、一緒に4回!」
児童 手はタンブリンパート、足は大太鼓パートのリズムをとる。


先生「足、手、足、両方! 足、手、足、両方!・・・・今度は、8回!」
児童 手拍子、足踏みする。

 

先生「ドラムのパートは、少し長くなるよ。」


 *「ちち」・・・ハイハットシンバル(クローズした状態) 

  「ぱぱたど」・・・タム

先生 ドラムパートを歌う。


  「みんなも、声に出してみよう。右手でリズムをとりながら。(エアドラム)


児童「ちちちち・・・・」言いながら、エアドラムをする。


先生「見本で、大太鼓、タンバリン、ドラムを誰かやってみてくれる?」


   先生が手助けしながら、挙手した児童3人で、見本の演奏をする。


先生「ありがとう!上手にできたね。では、みんなにも演奏してもらいます。」


   児童の楽器希望をとる。


先生「希望の楽器の演奏が終わったら、席について、リコーダーで

  『よろこびのうたスペシャルEF』をふいてね。」

*リズム譜の繰り返し回数を黒板に書く。

 

8小節を演奏するので、ドラム譜は2回繰り返し、タンバリン、大太鼓は8回繰り返しと書く。

 

 三つの楽器に児童の希望がバラバラにならないときは、希望者の多い楽器は、

4小節で次の児童に交代する。


多くの場合、ドラム希望者が多いので、ドラムは4小節で交代します。

 

 児童の様子を見て、8小節のピアノ伴奏を間奏なしで繰り返すか、二小節位の間奏を入れるか判断する。

前時、ドラムまわしで間をあけないで演奏できるようになっているので、間奏なしでも繰り返す可能性は

高いです。

 

 児童席の前や後ろに、ドラム、大太鼓、タンバリンを三つ並べる。児童が並んで待てるスペースをとる。

黒板のリズム譜が見えるよう児童の立つ位置、楽器の位置を配慮する。

 

 この後、リコーダーのパートを木琴で演奏したり、鉄琴で和音を加えたり、ベースの音を入れたり、楽器を増やしていきます。

 

 このリズム譜があれば、どの児童も、自信をもって演奏できます。心地いいエイトビートのリズムに

のって、リコーダーの演奏も楽しくなります。